2017年1月17日(火)浄瑠璃寺十二神将像・中川寺毘沙門天像
浄瑠璃寺・中川寺ゆかりの仏像が出展されていると聞いたので、東京国立博物館に行ってきました。
- (2017年1月25日(水) 午後3時4分23秒 更新)
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東京国立博物館所蔵の浄瑠璃寺伝来十二神将立像。左から、辰神、巳神、戌神。
軽快な躍動感あふれる十二神将立像
浄瑠璃寺伝来の十二神将立像は、辰・巳・未・申・戌神が東京国立博物館に、残りの子・丑・寅・卯・酉・亥・午神が静嘉堂文庫美術館に所蔵されています。浄瑠璃寺伝来十二神将立像については、近年、明治時代の新聞記事(明治35年(1902)11月22日付け「毎日新聞」掲載「運慶の十二神将」)に、像内から「大仏師運慶」の銘がみつかったとあることが指摘され(東京国立博物館 MUSEUM 第640号 (2012年 10月) 《研究ノート》東京国立博物館・静嘉堂文庫美術館分蔵十二神将像の伝来と作者─京都・浄瑠璃寺からの流出と運慶銘発見記事─(神野祐太))、もともと運慶との関わりが指摘されていたこともあり、いよいよ運慶作である可能性が高まっています(都市出版「東京人」2015年12月号/特集 静嘉堂の至宝 : 祝!静嘉堂文庫美術館リニューアル/山本勉「浄瑠璃寺伝来の木造十二神将立像と運慶。 : 現在修理中! 期待高まる、銘文の発見」)。残念ながら未だ銘文は発見されていないようですが、今後の調査に期待したいです。
実際に見る浄瑠璃寺伝来十二神将像は、少しユーモラスでやんちゃそうにも見える顔立ちと、少年のような軽やかさがとても魅力的でした。いつか十二体そろったところを見てみたいです。
後ろ姿まで躍動的。とてもかっこいい仏像でした。
中川寺十輪院持仏堂毘沙門天像
応保2年(1162)頃の作。実範上人が中川寺成身院を開山したのが、天永3年(1112)ごろとされていますから、その後中川寺が急速に発展して行ったことが伺えます。
たいへん端正なお姿で、中川寺往時の興隆が偲ばれます。
毘沙門天像の後ろ側に、像内に収められていた印仏と彩色画が展示されていました。
像と同じ姿をした印仏。
絹本着色彩色画。900年近く前のものとは思えない色鮮やかさです。
東洋館の弥勒像たち
東洋館にはシルクロードの弥勒像がいくつも展示されていました。弥勒の来た道を感じさせる展示で、とても興味深かったです。
兜率天上の弥勒菩薩。パキスタン・クシャーン朝、紀元2〜3世紀。左手に水瓶もしくは油瓶らしきものを持っています。
仏鉢供養・菩薩交脚像。アフガニスタン、紀元3〜4世紀。中央の鉢は釈尊が四天王から各一つずつ受け取って重ねたもの。左右の脚を交差させて座す菩薩は弥勒菩薩。釈尊の鉢は後継者である弥勒菩薩が思惟を続ける兜率天に至ったといわれます。(説明文より)
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