2023年1月9日(月)正暦寺菩提酛清酒祭り
毎年1月に正暦寺で酒母の仕込み作業が一般公開されるということで見学してきました。
- (2023年1月14日(土) 午後6時6分20秒 更新)
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蒸し上がったお米を広げて冷ます作業
独特の香りが立ち込める菩提酛清酒祭り
正暦寺で毎年1月に行われる菩提酛
お米を蒸している時からあたり一面には、濃厚なチーズにも似た独特の香りが漂っていました。お米をお寺の湧水につけておくと、この土地にいる乳酸菌により自然に発酵して酸っぱい水ができるとのことで、その「そやし水」につけられていたお米を蒸すため独特の香りがするのだそうです。
正暦寺と並び中川寺も僧坊酒で知られていましたから、ひょっとすると中川寺でもこうした作業が行われていたのかもしれません。
菩提研の皆さんが要所要所で詳しい解説をしてくださって、質問も受け付けておられ、見学者の皆さんが気になることを色々と質問していました。
見学者に回された蒸し上がったばかりのお米。蒸しているのでお米の形をしています。独特の香りがしました。
蒸し上がったお米を広げて20度ほどに冷まします。
蒸し上がり具合を見るためにお米をワラジ状にこねたもの。「ひねり餅」と呼ばれていて、職人さんたちはこれをおやつとして食べるそうです。醤油をつけてものを、少量見学者に振る舞ってくださいました。やはり独特の香りがして、そうと知らなければ食べるのを躊躇しそうですが、食べてみるとおいしかったです。
仕込みの最後に酒造りの成功を願う御祈祷がありました。
お寺の周辺で採れた野菜を使った粕汁100円。とろりとしてこれまたおいしかったです。
2021年復活醸造したと言う「菩提泉」。試飲で500円。ワインと間違えそうなフルーティな味わいに驚きました。すごいお酒です。そしてお値段もすごいです。現代の日本酒とは製法が違うそうですが、製法を変えるとこんなにおいしいなら、このタイプも色々作ってほしいと思いました。思うに、当時は、菩提泉の製法では雑菌が混入して失敗したり雑味が入ったりするリスクが高かったのではないでしょうか。それで現在の製法が主流となって廃れたのだとしたら、今の技術であれば菩提泉の製法でも当時より安定して品質の良いお酒が作れそうな気がします。お値段的になかなか手が出ませんが、今後の展開でもう少し安くなることに期待したいです。
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