2018年1月1日(月)岩船寺・白山神社に初詣
今年は岩船寺と岩船寺の鎮守社だった白山神社・春日神社にお参りして来ました。
- (2018年2月3日(土) 午前2時30分8秒 更新)
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鳥居の前に立派な門松が飾られていました。
時計回りに3回まわるのが地元流
現在、岩船寺山門の手前から右手の階段を上ったところにある白山神社・春日神社は、元は岩船寺の鎮守でした。白山神社の社殿は室町時代のもので、擬宝珠金物の形式が嘉吉二年(1442)の岩船寺三重塔内陣須弥壇と同一であることから、同時期に建てられたものと考えられています。また昭和31年の解体修理では、剣巴文を彫った春日大社特有の雁字板が発見され、春日大社の古社殿を移したものとわかりました。白山神社社殿のみ、重要文化財に指定されています(大和古寺大観第七巻)。向かって右の春日神社社殿は、白山神社を手本として江戸時代に復古的に建立されたものです(木津川市観光ガイド・白山神社)。
白山神社・春日神社にお参りしていたところ、たまたまいらっしゃった地元の方に、地元に伝わるこの神社の初詣のしきたりを教えていただきました。まずは社殿でそれまでの一年の報告をした後、社殿の周りに置かれた、いろいろな神様の名前を彫った石を拝みつつ、社殿を時計回りに三周し、最後にもう一度社殿にお参りして、次の一年のお願いをするとよいそうです。
その方がおっしゃるには、白山神の方が先に鎮座されたので、社殿の床の高さが、春日神社のものより少し高くなっているとのこと。言われなければ気づきませんでした。
社殿の裏側にもいろいろな神様が祀られています。
こちらは社殿に右(東)側。
「ぎおん牛頭天王」と読めます。八坂神社とされる前、遅くとも江戸時代までに置かれたのでしょうか。
左の白山神社本殿の床面の方が春日神社のものよりも少し高いのがわかります。
それから、鳥居の左脇に一つだけ置いてある灯篭は、春日大社の分身とされていて、この灯篭の傍らで春日大社の方角を向いてお祈りすると、春日大社にお参りしたのと同じご利益があるとのことでした。そういえば、岩船のおかげ踊りの際、この灯篭にだけお餅が供えられていました。そんな特別な意味があったとは知りませんでした。
春日大社の分身とされる灯篭。せっかくなので傍らで春日大社の方角を拝んでおきました。
おかげ踊りの時、この灯篭にだけお餅がお供えされていたのをちょっと不思議に思っていました。
岩船寺のお正月
岩船寺の本堂で阿弥陀様を拝んで、堂内を一回りすると、先ほど白山神社で出会った地元の方が入って来られました。岩船寺の境内にある歓喜天社を回ってきたそうで、そちらにもお参りするよう勧められました。地元では白山神社・春日神社と岩船寺の歓喜天社をまわるのが定番なのかもしれません。
本堂を出ようとしたところで、副住職さんに呼び止められました。お正月には参拝者にお札を配布されているそうです。一ついただいてきました。
いただいてきた岩船寺のお札。
三重塔右側(西側)の尾根にある歓喜天社。
嘉吉二年(1442)建立の岩船寺三重塔。実は正面は本堂の方を向いておらず、階段のある東側。享和三年〔1803〕八月二十一日の奥書がある「寺蔵文書」に、「三重宝塔 瓦葺 二間四方/内陣真言宗八祖之絵像讃□智泉筆/同十六羅漢并ニ五大尊八大童子八天金岡ノ筆/本尊 釈迦 木仏」とあり(大和古寺大観第七巻 解説P54 岩船寺「三重塔」浜島正士)、今は何も祀られていませんが、少なくともこのころ、三重塔の本尊は釈迦だったようです。
軒を支える邪鬼。岩船寺のマスコット的存在です。
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