2014年5月25日(日)リアル「南山城の古寺巡礼」(加茂限定)
歩いていける範囲で「南山城の古寺巡礼」展に登場するお寺を巡ってきました。
- (2014年6月1日(日) 午後5時6分30秒 更新)
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もっとも衝撃的な現光寺さん。草に覆われています。
燈明寺跡・御霊神社
加茂駅から東に少し歩き川を越えると御霊神社があります。ここに明治まで燈明寺がありました。御霊神社後ろの山は燈明寺山と呼ばれています。燈明寺は明治期の廃仏毀釈で立ち行かなくなり、大正時代に三重塔が売り払われ横浜 三溪園に移築されました。残った本堂も昭和22年の台風で大破し解体保管された後、昭和62年に同じく三渓園に移築されたそうです。
燈明寺についてはこちらの記事「旧燈明寺跡見学 : 木津川の地名を歩く会」がとてもくわしかったです。「御霊神社は、燈明寺の鎮守社として奈良の氷室神社(奈良国立博物館新館の道路を挟んで向かい側)の古社殿を移築したと伝えられている」のだとか。
こちらの記事「燈明寺」では天明年間刊行された「拾遺都名所圖會」にある加茂東明寺の絵図が紹介されています。三渓園に移築された三重塔は御霊神社社殿の右手奥にあったんですね。
御霊神社は燈明寺の鎮守社で、南北朝時代の本殿が重要文化財に指定されています。
燈明寺本堂跡。現在は燈明寺にあった十一面観音像などの仏像を収める収蔵庫になっています。毎年11月3日に一般公開されているそうです。
現光寺
「南山城の古寺巡礼」でお会いした十一面観音坐像はふだんはこちらにいらっしゃいます。現光寺の十一面観音坐像についてはこちらの記事「現光寺十一面観音坐像の造立背景をめぐって |杉崎貴英(京都造形芸術大学通信教育部専任講師)」にくわしく書かれていました。
現光寺の入口。えっ、ここなの? って思ってしまいますが、ここなんです。
奥の本堂とは別に手前右手にしっかりした造りの収蔵庫があります。十一面観音坐像はふだんこの中にいらっしゃるのかも。
現光寺本堂。無住となってから既に長く、手入れが行き届いているとは言い難いですが、立派な本堂です。
本堂前の小さなお不動様。なんだかかわいいです。
岡田鴨神社参道入口の道標
「南山城の古寺巡礼」展とは関係ないですが、古道つながりということで。
岡田鴨神社の参道入口に「左いがいせ道」と書かれた道標があります。国土地理院が公開している「伊能大図彩色図」を見ると、このあたりから木津川の南側を東へ進み山田を通って、笠置へ抜けているように見えます。奈良市緑ヶ丘浄水場にも「左いせいが道」と書かれた道標がありますが、やはり「伊勢伊賀道」は緑ヶ丘浄水場から中ノ川へ登るのではなく、こちらへ下りるのではないかと思います。
右下に道標があります。
「左いがいせ道」と書かれています。伊賀伊勢道がこのあたりを通っていたようです。
海住山寺
海住山寺に着くとあちこちからうぐいすの声が聞こえてきました。車で来る場合はご注意を。ものすごい急坂です。
本堂。本堂の右側に受付があるので、入山料100円を納めます。
五重塔(国宝)。五重塔初層内陣扉絵(国宝)が「南山城の古寺巡礼」で展示されています。
山門。麓から車道を歩いて登ってくるとこの門から入ります。急な階段を登ったところにあります。
慈心上人御廟・貞慶上人御廟。海住山寺から車道を少し下ったところに墓地があります。その中の一番見晴らしのよい場所に、両上人の御廟がありました。
常念寺
燈明寺由来の涅槃図はこちらのお寺がお持ちです。加茂駅あたりからも、南の方角の山の中腹に、大きな観音像があるのが見えると思います。そこが常念寺です。
常念寺。
平成12年に造立された平和観音。
平和観音の欄干の下に、FROM INDIA と書かれています。どういう意味なんでしょう?? インドで作られたんでしょうか。
観音像の背後には釈迦如来像・文殊菩薩像・普賢菩薩像のレリーフがあります。
Map.
写真の位置がわかるEveryTrail版はこちら。
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