中ノ川から
Twitterでこの梵字が阿弥陀様を表していると教えていただきました。
@mirokunomichi キリークという梵字に見えますので、阿弥陀さんを表しているのではないでしょうか・・・— みょうこう (@asahiji_myoko) 2014, 3月 18
奈良県立図書館で資料を探してみましたが、この岩について書かれたものはみつかりませんでした。ただ、ゼンリンの地図には岩のあたりに史跡の記号がありました。何のために彫られているんでしょう??
現在の道の左側に立っています。
岩の方へ歩いていくと、岩の前を古い道が通っていたことがわかります。この道はしばらく進むと尾根筋に上がって、途中で現在の道と合流し、芳山もしくは生琉里町の方へ続いています。
春日山一帯は古代から石材供給地だったそうです。日本歴史地名大系30 奈良県の地名566ページの春日山の項目によると、寛政11年(1799)に出版された「日本山海名産図会(二)」に次のように書かれているといいます。
諺に砥は王城五里を離れず、帝都に随いて産すと云も、空ことにもあらずかし。昔和州春日山の奥より出せし白色のものは刀剣の磨石なりしが、今は掘ことなく其跡のみ残れり。
このあたりもまさに「其跡のみ残れり」といったかんじでした。
梵字のある石の、向かい側にある尾根の上へ上がってみると、石を切り出した跡がありました。
道の両脇のあちこちで石を切り出した跡をみつけました。
くさびの跡が残る石がたくさん転がっています。
写真の位置がわかる Every Trail 版はこちら。
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