ここにもおかげ灯篭があります。
梅本神社は、元は平清水字梅本山にありましたが、明治末期の神社合祀令により、明治38年(1905)2月2日付けで、平清水字浦山にあった八王子神社・若宮神社とともに、現在地に合祀されました。
梅本神社の祭神は定かでなく、神社が元あった場所の地名をとって、梅本神社としたようです。ただ、明治24年(1891)神社明細書では、梅本神社の前身神社の祭神は天手力男命となっているそうで、このことからすると元は戸隠神社だったのかもしれません。(参考:奈良市史社寺編699〜700ページ)
奈良県(大和国)側の、白砂川・安郷川沿いの村々には、戸隠神社と九頭神社が点在しています。布目川上流にも戸隠神社がいくつかあります。
梅本神社が戸隠神社だったとすれば、安郷川沿いの平清水にも戸隠神社があったということになります。この地域の戸隠神社・九頭神社の多くには、竜神の信仰があり、雨乞いや農業の神様として崇敬されてきたといいます。奈良市東部には、山一つ越えた京都府側(山城国)には見られない、独特の文化があるようです。
白砂川・安郷川沿いの村々に特有の戸隠神社・九頭神社。
造立年不明。「太神宮/おかげ/村中」。
若宮社。
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