平清水北の行者山に役行者像があります。
行者山役行者像
行者山というのがどこか分からず、農家の軒先にいた若い男の子に「行者山」について聞くと、「爺ちゃん」を呼んでくれました。そのまだお若いお爺さんが丁寧に場所を教えてくださいました。子供の頃はよく行者山で遊んだそうです。
言われた通りに、平清水町共同墓地の左にある道を北へ進み、少し広めの砂利道に突き当たったところで右に曲がり、そこから少し行くと、谷に降りる道と右手の山に入る道の分かれ道があるので、右の道を少し入り、そこから左手の山の頂上へ。そこが行者山とのことでした。
はたして行者山の頂上には、立派な石積みの上に石の祠が作られ、その中に石造りの役行者像が安置されていました。大きな破壊痕は見当たらず、この辺りでは状態の良いお像です。祠の周囲には木がなく、ちょっとした広場のようで、子供が隠れられそうな岩も点在していて、確かに子供たちの遊び場になりそうな場所でした。
手が欠けていますが、意図的に破壊されたようには見えません。
屋根石は別の石仏から転用したものかもしれません。
優しいお顔をしています。
平清水八幡大神社近くの、道標を兼ねた圭頭状大峰山登拝碑(1860)。「奉大峰山三拾三度供養/平清水村為治郎建立/干時萬延元庚申八月日/右たいしせん にんにくせん/す□」。平清水で行者講が盛んだったことがわかります。
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