今年も奈良市中ノ川町実範上人御廟塔前で、実範上人のご命日法要が営まれました。
奈良市中ノ川町実範上人御廟塔。モミジが瓔珞のようです。
今年も午前10時ごろから、般若寺、浄瑠璃寺、岩船寺で、実範上人ご命日の合同法要が営まれました。最初に御廟塔に到着したのは、般若寺の良任ご住職と顕任副住職。般若寺さんが到着されたときには、既に御廟塔にお花が供えられていたそうで、興福寺さんの姿はなかったものの、興福寺さんはもう少し早く来られて、ご命日法要を終えられたようです。
9月10日
中川寺跡にて実範上人の忌日法要を執り行いました。 pic.twitter.com/nYVyRYExA4— 波乗房海風 (@hajyoubou) September 10, 2021
浄瑠璃寺さん、岩船寺さんとともに、御廟塔へ下る坂道を歩いていると、御廟塔の方から何やらモーター音がします。なんだろうと思ったら、般若寺の顕任副住職が、充電式のブロワーで御廟塔の周りを綺麗に掃除しておられました。年々、御廟塔は綺麗になっているように思います。
下動画は合同法要の様子です。もう離れて立つのにも違和感がなくなりました。岩船寺の宥善師は前日にワクチンを打って熱が出たとのことで、大事をとって今年はお休みでした。
法要の後、般若寺の顕任副住職が基壇の石にガタ付きがあるのに気がつきました。基壇上面は三枚の長方形の大きな石でできています。このうち前と後ろの石は左側が割れています。割れた後ろの石の左側の石が、端に体重をかけるとグラグラと動き、ずり落ちそうになっていました。それを見た浄瑠璃寺の功勝ご住職が、顕任副住職が体重をかけて石を浮かせたところで、石の下に適当な大きさの石を挟み込み、上手にガタつきを修正されました。基壇があちこち歪んでいるのは、そのうち基壇から崩れてしまいそうで少し心配です。
導師を勤められた般若寺の工藤良任ご住職。
昨年同様少し離れて立つお坊様がた。今年は特に打ち合わせることもなく、自然と離れて立つ流れになっていました。
去年より涼しいとはいえ、まだまだ夏の日差しでした。
お花がたくさんお供えされていると御廟塔が少し華やいで見えます。
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