笠置から狭川へ抜ける古い山越えの道にある、十一面観音磨崖仏を訪ねました。
観音坂十一面観音磨崖仏への山道は、あちこちプラスチックの板と鉄の棒で階段が整備されていて、思いの外人の手が入っていました。この道は、かつては狭川あるいは阪原へ抜ける山越えの街道だったそうです。確認していませんが、現在は木津川カントリークラブで行き止まりとなっているようです。
山道をしばらく登ると、道から少し離れたところに、石垣を組んで観音坂十一面観音磨崖仏が祀られていました。室町中期の作風とされます。お供えがまだ新しく、地元の方が定期的にお世話をされているようでした。
民家の庭先へ入り込むような路地を辿って、打滝川の左岸(西側)を南へ歩くと、事務所か倉庫のような建物に突き当たります。観音坂十一面観音磨崖仏へは、その裏手の道を登ります。
山道には階段が整備されていました。
山道の脇に、石垣で祭壇が作られています。
右脇の銘文は何と書いてあるのかよくわかりませんでした。「□□五丁」とも読めます。ふもとの町までちょうど五丁(約545m)ほどなので、道標のようなものかもしれません。
奈良と京都の県境を成す古道〜般若寺・浄瑠璃寺・当尾石仏の里・岩船寺・笠置寺を結ぶ道〜の再発見を通じて、奈良と加茂〜笠置の歴史をつなぎなおす「弥勒の道プロジェクト」。このプロジェクトは、誰でも気軽に参加できるプロジェクトです。参加方法は、古道の存在とその歴史的価値をあなたのまわりの人々に伝えること、古道周辺を探検してみること、それだけです!