久しぶりに中川寺跡を探検してきました。
中川寺跡に落ちていた布目瓦。
今日はある方に案内役を仰せつかりまして、久しぶりに中川寺跡全体を探検してきました。中川寺跡では今まで見かけなかったものもいくつか見つけました。単にこれまで見逃していただけかもしれませんが、イノシシが地面を掘り返したり、木が根っこごと倒れるなどして、最近になって地表に出てきたという可能性もあります。
こちらは表面に二本の線がありその間に文様らしきものも見える陶片です。湾曲しておらず平らなので、壺などではなさそうです。
古いものに見える陶片。
冒頭の写真は今回中川寺跡で見つけた布目瓦です。うっすらと布目が見えます。つまりこれは中世以前の瓦かもしれません。近くに江戸以降の瓦も落ちていました。これらは中川寺堂宇の歴代の瓦なのでしょうか。いずれにしても、ここが中川寺跡であることを強く印象づける遺物だと思います。
後日木津川市の文化財保護課の方にこの写真を見ていただきました。鎌倉時代の布目瓦と思うとのことです。元は分厚くて大きなものだったはずで、隋願寺跡でも似たようなものが見つかっているのだそうです。
冒頭の写真の拡大写真。布目が見えます。
瓦の凸面は少し茶色がかっていました。
中川寺跡では何も見つかりそうもないとあきらめていたのですが、今後もイノシシや倒木によって、興味深い遺物が新たに地表に出てくることはありそうです。
中川寺跡のある谷の谷底から、三社神社の方へ登る道の入り口にある石仏。
中川寺跡に落ちていた五輪塔の水輪部。
共同墓地下の中川寺跡に落ちていた五輪塔空輪風輪部。元からここにあったのではなく、墓地から転げ落ちたものである可能性が高いです。
お正月を迎え、きれいに清掃された実範上人御廟塔。
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