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2018年12月13日(木)浄瑠璃寺奥之院瑠璃不動磨崖仏お身拭い

  • 浄瑠璃寺のご住職に許可していただけたので、お不動さんを掃除してきました。

  • (2018年12月14日(金) 午後3時37分16秒 更新)
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きれいになった瑠璃不動磨崖仏。

右手に剣、左手に羂索を持つお姿がわかりやすくなりました

浄瑠璃寺のご住職に「おまかせします」と言っていただけたので、前から気になっていた浄瑠璃寺奥之院の瑠璃不動を掃除してみました。柔らかいブラシで数ミリの厚さに積もっていた土埃と苔を払い、柔らかいスポンジにたっぷり水を含ませて丁寧に拭きました。すっかりきれいになって、右手に剣、左手に羂索を持つ上半身のお姿がわかりやすくなりました。正直言うと今まで羂索のところは肩パッドかな?って思っていました。鎧着た変わったお不動さんかと。

浄瑠璃寺奥之院瑠璃不動線彫磨崖仏は、上半身が描かれた岩の上部が手前に剥がれ落ち、下半身が描かれている岩の下部の前に重なっています。

山本寛二郎「南山城の石仏 上」に掲載されている拓本(P12/「城南山人拓本撰」綜芸舎からの引用)をみると、浄瑠璃寺奥之院瑠璃不動の全体像がなんとなくわかります。像の下半身部分は、上半身が描かれた剥離した岩に守られていたためか、線彫がかなりはっきり残っています。銘文も「永仁四年」とくっきり見えます。流石にその下はよくわかりませんが「永仁四年丙申二月四日願主僧祐乗」と書かれています。

浄瑠璃寺奥之院瑠璃不動磨崖仏は、2000年発行の中淳志「当尾の石仏めぐり」を見ると、苔や土埃にまみれておらず、きれいなお姿をしています。実はここ数年、磨崖仏の上にある滝の落ち口に枝などが詰まり、像の真上からも水が落ちるようになっていました。それで水しぶきが像の上半身部分にかかるようになり、それまでよりも土埃や苔がつきやすくなっていた可能性があります。そこで秋頃に滝の上の詰まりも掃除して、水の流れを元に戻しました。はてさて、きれいなままいつまで持つでしょうか。

浄瑠璃寺奥之院瑠璃不動磨崖仏全体像。上半身部分は剥がれて手前に滑り落ちています。

お姿をわかりやすくするために、腕や頭部の線をなぞりました。

銘文の年号部分はしっかり読み取れます。

今年の夏頃に撮影した瑠璃不動磨崖仏。土埃が付着し像容がわかりにくくなっていました。

中淳志「当尾の石仏めぐり」P10の、2000年ごろの瑠璃不動磨崖仏。この頃はきれいなお姿をしていたとわかります。

山本寛二郎「南山城の石仏 上」に掲載されている拓本(P12/「城南山人拓本撰」綜芸舎からの引用)。瑠璃不動磨崖仏の上半身の拓本に剥離した下半身の拓本をつないだものです。

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