浄瑠璃寺では春の法要に合わせ、4月18日に花まつりが行われます。
水面に映る黄色い法衣がきれいでした。
午後2時半から、真言律宗諸寺のお坊さんがお経を唱える中、本堂前に設えられた花御堂で、御釈迦様の像に甘茶をかけてお祝いします。
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その後本堂内で春の法要が営まれました。浄瑠璃寺の佐伯功勝ご住職曰く、7月から九体阿弥陀仏が順番に修理に入るので、次の施餓鬼法要では、二躰の脇仏がいらっしゃらないとのこと。予定では右から2番目と左端の脇仏が最初に修理されるそうです。脇仏を二躰ずつ一年がかりで計四年、加えて中尊も一年がかりということで、合わせて今後五年間、浄瑠璃寺本堂に九体阿弥陀仏が揃わないことになります。ご住職は、それはそれで百年に一度の珍しい光景で、次の百年のために必要なことだとおっしゃっていました。
ちなみに、向かって左端の脇仏は、体躯が細身であるなど、他の像と作風が異なるとされ、何らかの事情で後年造り直された可能性が指摘されています。左端の脇仏から修理に入るのには、そうした疑問をまず解き明かしたい、という事情があるのかもしれません。なお右から二体目の脇仏は中尊と作風が似ており、左端の脇仏と同時に修理して、作風や構造を詳細に比較するには最適と言えるでしょう。あるいは単に傷みの激しい順かもしれませんし、残された脇仏の配置のバランスを考慮した選択なのかもしれません。いずれにせよ、何か新発見があることが期待できますので、調査と修理の進展がとても楽しみです。
甘茶をかける地元の方。
お坊さま方の草履。どれが誰のかわかるようそれぞれに工夫がありました。
法要が終わる頃にはすっかり晴れ上がり、新緑が眩しいほどでした。
午後の光を通してひときわ明るく輝く青紅葉。
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