笑い仏の彫られた岩には、上に溝が刻まれているようです。
溝の位置を白い点線で示しました。
笑い仏の彫られた岩には、上部に樋のような溝が刻まれています。最近、溝に沿ってコケが生えるようになって、それがわかりやすくなっていました。
溝に沿ってコケが生えています。
かつて笑い仏を本尊とするお堂が建てられていたとも言われます。この溝はお堂の屋根をかけていた痕かもしれません。いずれにしても、この溝のおかげで笑い仏は雨水による侵食から守られてきたのでしょう。笑い仏を避けるようにして、湿気を好む地衣類が岩を覆っているのが、写真からもわかります。
横から見たところ。
入江泰吉「入江泰吉の大和路(4) 古道と野ぼとけ」P88の写真でも、笑い仏の岩の上に、横一文字に溝が彫られていることがよくわかります。
入江泰吉「入江泰吉の大和路(4) 古道と野ぼとけ」P88。
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