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2014年3月28日(金)東大寺法華堂(三月堂)前の石灯籠

  • 東大寺法華堂前の石灯籠は、南宋から来朝した石大工伊行末の作と考えられています。

  • (2023年1月27日(金) 午後8時15分45秒 更新)
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伊行末は下級貴族として遇されていたとわかります

この石灯籠の銘文には次のように書かれているそうです(川勝政太郎『大和の石造美術』天理時報社、昭和17、p51)。

敬白
奉施入石燈爐一基(石燈籠一基、施入たてまつる)
右志者爲果宿願所(右志者、宿願を果たすところとなり)
奉施入之狀如件(これを施入たてまつる。件の如し。)
建長六年甲寅十月十二日(1254年10月12日)
伊権守行末

1254年伊行末がこの石燈籠を造り奉納したとわかります。また「伊権守(ごんのかみ)行末」とあることから、伊行末は下級貴族と同等の地位を与えられていたようです。伊行末は、南都焼き討ちの後、東大寺復興のために南宋から渡来し、般若寺の大石塔など、数々の作品をこの地に残しました。

石燈籠の銘文。「建長六年」のあたりは読み取れますね。

東大寺法華堂(三月堂)。

ところで、東大寺法華堂は最近修復事業が終わったそうです。

奈良通信:東大寺法華堂。3年間の須弥壇と仏像の修復事業が終わり、昨年5月に拝観再開。本尊・不空羂索観音立像を中心に、奈良時代に造られた10体の仏像が立ち並ぶ堂内は圧巻で、美しく荘厳な天平の諸仏と心静かに向き合える特別な空間です。 pic.twitter.com/0DdqcESev9— 旅とくらし文化研究所 (@tabi_kurashi) 2014, 4月 20
奈良通信:東大寺法華堂は、東大寺の前身にあたる金鍾寺の堂宇だったとされ、東大寺に残る最古の建物。向かって左、本尊を安置する奈良時代の正堂に、鎌倉時代、重源上人により再興された右の礼堂がつなぎ合わされた、異なる建築様式の調和が特色です。 pic.twitter.com/Z5zJEgiTdc— 旅とくらし文化研究所 (@tabi_kurashi) 2014, 4月 20

三月堂を訪れた際には、ぜひお堂の前の石燈籠にも注目してください。伊行末は、当尾のわらい仏弥勒の辻・弥勒磨崖仏の作者、猪末行(いのすえゆき)のおじいさん?でもあります。

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